はじめに楽しく記入できるところから覚えましょう!
地域やチームによって書き方や記号は何通りもあります。それぞれのチームの書き方に従って記入することになりますが考え方は変わりませんので、ここでは野球未経験者に初めの第一歩として、わかりやすくまとめています。
まず、ご家庭のお子さまを頭に浮かべて「○○くんがヒットを打った!というテンションのあがるところから入りたいと思います。
最初から、こまかいスコアブックの記入の仕方から学ぼうとするとやる気がでません(笑)
筆者は何冊もの本のおかげで学習できましたが、端から端まで学習するという要領の悪さのために遠回りしました。「もっと楽しく学ぶほうが頭に入るはずなのに」「もっとはやく習得できたのに…」と後悔した経験から、皆さまには少しでも自然に頭に入ってもらえればと思い書き始めました。
スコアであらわす守備の番号
これを知らなければ始まらないという、守備についている番号です。子供たちの練習をみているとすぐ覚えられます。野球経験者にとっては、え?と思われるほどのことですが、意外と未経験者は知らないのです。
キャッチャーからみて左がレフトで 「7」です。
キャッチャーからみて右がライトで「9」となります。
少年(Shonen)野球の「S」の書き順が 「9,8,7,6…2となる」と覚えました
筆者は、ライトとレフトはわかったのですが、7と9の番号がよく混乱したので、このS字順でおぼえました。よかったら参考にしてください。
ヒットを打ったときのスコア
ご自分の子供を想像して書いてみてください。ヒットを打ったら、まず一本線を引きます。下図は二塁打や三塁打、本塁打の書き方を示します。
あとからスコアを見返して、テンション上がるのがこの線です。スコアは一目でヒットを打ったことがよく目立つので、その日の試合が目に浮かぶようになりますよ。
自分の子供の欄に、このラインが入っているととても嬉しく感じます。
筆者はヒットを「ハッピーライン」と名付けていました(笑)
まずはとっても簡単なヒットラインを覚えましたね!できそうな気がしませんか?
ヒットの球の飛び方をスコアで表す
まずは、記入例を見てみましょう。ここは、「こんな記入もあるんだな…」くらいで読んでもらって大丈夫です。
学年が上がるにつれて、この記号を使うチームも出てきます。
わかりやすく説明していきますね。
ヒットの打球が
- どこへ飛んだ…………守備をしている選手の番号
- 球の飛んだ軌道………[ゴロ]・[フライ]・[ライナー]
- 球の到達した場所……[守備の前なら数字の下] [守備の後ろなら数字の上] [守備の横なら数字の右か左]に ●を記入する
球の軌道は、次のように呼びます。
- 地面にころがりながら進んでいったもの【ゴロ】
- 高く上がったもの【フライ】
- 直線的に飛んで行ったもの 【ライナー】
これらをヒット時に書いたラインと同じ場所に記入することになります。
打球が飛んだ軌道と行き着いた場所を
守備数字の周りに書くことがあります。これらは記号が決まっています。
ゴロ・フライや
の記号を使用しないチームもあります。初心者は守備の数字を記録できたら完璧!初心者は打球を扱った守備の番号を記入できるだけでよいので、はじめから「ゴロか何か?」と考えすぎずに、数字だけ書いてもらえれば十分です。慣れてきた人がいろいろと記号を増やしたりしますが、これといって戦略を立てない時期は不要な記号だと筆者は考えています。
四角いまんなかに書くことは「結果」
それでは、スコアのそれぞれの細かい枠の真ん中には、何を記入するかというと「結果」です。
結果とは、たとえば打者が得点したのか、アウトになったのかの結果を書きます。
上の図のように記号が決まっています。
- 得点……… 〇 (自責点は●などありますが、むずかしいのでここでは省きます。)
- アウト…… ローマ数字で記入します。
- 残塁……… 筆記体のℓ(エル)
詳しく例を書きます。
上の図では、真ん中の記号の書き方だけを覚えたら大丈夫です。くわしいスコアの読み方はまだわからなくてもOKですから次に進んでくださいね!
結果が出ていなければ、つまり塁にいる場合(次の打者の結果待ちなど)は空欄で続けます。
内野安打について
少年野球の低学年の試合では、とにかく内野安打が多いです。スコアブックをながめていても、外野へのヒットは少なめです。学年が上がるとこれが逆転してきて、外野ヒットが多くなります。
子供が低学年のうちにスコアを少しずつ覚えていくと、この「内野安打」とは何のことかふんわりしかわからないために、スコアをつけ始める時期には結構多い質問だったので、こちらに書いておきます。
内野って、どこ?
【内野】と検索してみると“一塁から本塁までの四方の場所”と記しています。そのため「こちらに打球が飛んでいったら、内野安打ね」と思う初心者の保護者たちはそう思います。
しかし実際はその四方周辺を守っている守備の選手が打球を処理したときに【内野安打】となります。
言いかえれば、
「外野のレフト7、センター8、ライト9以外の選手が処理した打球で、打者走者が一塁セーフ」が【内野安打】となります。
外野以外の選手が打球を追って一塁に投げたけれど「一塁セーフ!」であれば内野安打となります。
球を受けた場所ではなく、内野の人が扱ったら内野安打ですね
筆者のチームでの講習会での質問が多かった「内野安打」でした。この書き方を覚えてください。
テレビで目にするグラウンドの内野部分が「土の部分」が囲まれてますね。このイメージから数字を「囲む」で、覚えやすいと思います。
図の説明文の「内野に留まっている」の部分が、初心者を混乱させる言葉です。よくある説明文です。しかし打球は内野に留まらず、外野まで転がることも多いはずです。筆者もわからなかったので「内野の場所を出て外野のほうにいるけど、セカンドが打球をつかんでいる」ときもむずかしく感じたものです。つまりこれが内野安打となります。
ボールは外野行ったら、外野へのヒットじゃないの?
たいせつなので、もう一度書きます。
処理した守備側が内野の子供なら「内野安打」が正解です。
たとえば打球が転がった場所がライト前であっても、走って捕球して一塁に投げたのはセカンドの場合も多いです。
- 外野のライトが処理したら「ライト前ヒット」
- 内野のセカンドが処理したら「内野安打」
打球の飛んだ場所ではなく、処理した守備の選手の記録と考えます。
少年野球はグラウンドがせまいので、守備していても内野と外野が混在しやすいのが特徴です。この最初の”内野と外野”でつまずく保護者が多かったので、これがスッキリすれば上達の近道です。
筆者は野球の言葉の難解さに苦労しました。皆さまには、どうか楽しんで学習してもらえれば幸いです。
まとめ
少年野球のスコアをつけることを保護者の皆さんが初めに敬遠しがちです。とてもわかります。途方にくれますね(笑)
しかしやってみると意外と簡単で慣れてきます。それにあっという間に野球が詳しくなりますので、ぜひゆっくりとチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
はじめの第一歩は
- ヒットのライン書き方
- ゴロや●の付け方(これはまだ習得を急がなくてもよいです)
- 四角いまんなかの枠には、「結果」を記入
- 内野安打と外野ヒットの違い
これだけでも大きなスコア学習です。基礎の基礎として、ゆっくり覚えたらよいと思います。
上達すると少年野球の独特なむずかしさも加わってくるので、ここをしっかり理解することは、スコア学習の根っことなり、結局は早く習得できるようになります。
皆様のご検討をお祈りします。