低学年では、試合のなかで、なかなかバットにボールは当たりません。ある日、子供が「これを下投げしてほしい」と幼児時代の布製ボールを持ってきました。しばらくそれを使って投げていましたが、大小さまざまなボールで数個しかなかったので、拾っては投げる動作がたいへんでした。
ヒットが打ちたいという子供からの要望で、どのように協力したあげようかとお困りの保護者の方もおられませんか?
筆者は紙で丸めてテープでぐるぐる巻きにしたものや、タオルを丸めたものをいろいろと使っているうちに、もっと良いものはないかと探してみると、安全な野球用のボールがたくさん販売されています。
それらの中でおすすめな4つのボールをご紹介します。
野球未経験の筆者は、自チームのコーチがしている練習方法だけを自宅練習しています。子供がチームでのやり方を伝えてくれていて「投げてくれる?」と言われたときだけ、打撃遊びをしました。
このとき部屋のカーテンに向かって打つ!を繰り返しています。
室内だけではなく、お庭で使うボールも合わせて、ここであげておきます。
スポンジボール
室内に適しているスポンジボールです。室内のどこに当たっても、安心なボールです。
遠くから投げると変化するので打つのはむずかしくなります。近くから投げると小学生でもよく打てます。ふつうに飛んでいきます。打球が親の顔面付近に飛んでくることもありますが、スポンジなら怖くありません。
お家に投球マシーンがある方は、スポンジボールが使用できます
野外でスポンジボールを使用すると、風のある日はボールが変化するので不向きです。風がなければ、このスポンジボールはケガなく練習できるので、コーチが少ない日におすすめです。雨の日の体育館練習の時にも自チームで使用しています。
学校からの許可が必要で、当時スポンジボールと穴あきボールだけが使用の許可となりました。穴あきボールも後でご紹介します。
メリット
- 家具や窓ガラスをこわさない
- 子供に当たっても痛くない
- 打撃音がしない
- 大きさも実際のボールと同じ
デメリット
- 野外では風の影響をうける
- 耐久性はあるが使用していくと劣化はさけられない
打球距離は10メートル前後です。置いてあるものが軽ければ倒れますので、ご注意ください。
芯なしスポンジボールをご紹介します。はじめての練習にも安心安全です。高学年でも、雨の日に自宅で練習しています。
次に芯があるスポンジボールもご紹介します。これは芯に当たるとパチっ!とよい音がします。リアルな打撃の感覚をつかめる利点があります。
- 少し重量があるぶん、打球は少し勢いがある
- スポンジも芯なしよりは、少し劣化しやすい
- 当たっても痛くないのは、どちらも同じ
- 価格がすこし高くなる
子供はこのパチッという音が手ごたえを感じるので好みます。夢中になるため、楽しくゲーム感覚で続けることができるボールです。ここでご紹介しておきます。
シャトルボール
バドミントンで使用するシャトルのことで、野球の打撃練習用につくられているもので、シャトルボールといいます。これも室内や庭でも使えて、飛び過ぎることないのでおすすめします。小さなゴムの部分を打たないと、みごとに空振りします。
バットで打つと飛びますので、室内で使用する場合はカーテンに向かって打つなどの工夫が必要です。
シャトルはコーチにすすめてもらったよ
ネットがあればよいのですが、筆者宅ではカーテンに向かって打ってもらいました。すべて下にポロリと落ちてくれるので、回収がラクです。40個を1セットとして「今日は2セットやろう」など決めて、楽しくバッティング練習できました。
高学年はミート力も増すので、低学年とちがってシャトルを好みます。実際のボールよりは小さいボールですので、バットの芯の感覚をつかみやすい利点があります。
実際のボールが大きく感じるからよかった
ご自宅に庭がある方は、このシャトルボールもおすすめです。庭なら遠くには飛び過ぎないので、回収しやすいと思います。ネットも購入するなどして設置できる場所が確保できる環境だと、効率的に練習しやすいと思います。
メリット
- 室内でも庭でも安心して使用できる
- ミートする力が向上する
- 動体視力がつく
- 打球音がするので、子供もたのしそう
- 転がらないので、回収しやすい
- 軽くて投げやすい
ボールより小さい打点ですから、バットの芯に当てる練習になります。
デメリット
- スポンジよりは、室内のものをたおしてしまう
- 使用しているうちに劣化する
- 低学年は空振りが多く、楽しくないと感じることも
- 投げる保護者も安全な場所を確保する必要がある
穴あきボール
穴あきボールは、庭や限られたスペースでの練習に非常に適しています。。自チーム練習日で体育館のときに使用しています。音もしますし、子供たちにとっては、室内用としては手ごたえのあるボールです。
このボールも、自宅で使用していたお友達も多かったです。監督おすすめのボールですが、筆者宅では物に当たる衝撃があるので使用していません。
メリット
- 軽くて柔らかいので、ケガのリスクが低い
- 穴が開いているので、遠くまで飛ばない
- ミート力の練習に役立つ
- 壊れにくい
デメリット
- 実際のボールの感覚とは違う
- 風の影響は受ける
- いずれは変形する
穴あきボールは柔らかいけれども、ものに当たれば衝撃があるため、自宅では使用しませんでしたが、自宅や庭でもネットなど設置できる環境であれば、ぜひ取り入れたいボールです。
ウレタンボール
この4種類のボールのなかで、一番打球感があります。
打球感の強さを(弱い)<(強い)で表すと、スポンジボール<シャトルボール<穴あきボール<ウレタンボールとなります。
室内では安全な環境が整わないと、使用は難しいです。結構、飛びますから子供は喜びますが、室内の備品に対しての衝撃はあるほうです。しかし当たっても痛くありません。
けっこう飛びますから、室内より庭での使用をおすすめします
メリット
- 柔らかいボールのわりに、耐久性あり
- 打球感があり、バットにあたれば20~30メートルは飛ぶ
- 当たっても痛くない
- 重量感はあるので、スポンジよりは投げやすい
デメリット
- 室内での使用は注意しないと備品を破壊する
- ボールが飛びすぎるので、広い場所が適している
- 回収がたいへん
外での使用するのに色付きのボールは探しやすいので、おすすめします。
まとめ
チームで練習していることをやればいい!と、単純明快な答えがでて、時間があればずっと下投げしてきました。
小さいうちは、自宅でいろいろ練習するより、本人がやりたいことを一緒に楽しむことをおすすめします。この時期の子供たちはゴールデンエイジの恩恵を受けますから、誰でもはやく上達します。
無理強いは禁物です。この時期の子供は「スポーツは、楽しいもの」を体感することがたいせつです。子供が自分から「コレやってみよう!」とする自発力のめばえが技術も向上させます。たくさんの心が育ちます。
学年が上がってきたら、親よりもコーチを頼って、集中して練習するようになります。もしくは、保護者のみなさまが野球経験者であれば、子供から要求された練習ができますね。