初心者でもできる軟式少年野球スコアの書き方⑨代打・代走・守備交代・投手交代

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代打・代走・守備交代・投手交代のタイトル。鉛筆とノート。

少年野球では練習試合が多く、子供たち全員が出場するので選手交代が頻繁に行われます。後日スコアをみてもわかりやすい書き方を説明します。試合の攻撃中に代打代走が行われ、守備側では守備の交代投手の交代があります。

子供たちの記録のためには、どこの場面で選手の交代があったかを正確に記録される必要があります。

初心者の皆さんはこんなふうに混乱したことはないでしょうか?

  1. 交代選手の名前を書く余裕がない
  2. 高学年の子供の名前が把握できていない
  3. 相手チームは交代が誰かわからない
  4. 守備や投手交代はどんな記入か混乱して苦手意識がある

結論から申しますと練習試合ならば大丈夫です。初めからすべてを書くのはできないものです。書けるものから記入していきましょう。

  1. とっさに名前が書けないなら、山田であればとりあえりず「や」で書いておけばOK
  2. “やっくん”など交代名が聞こえたら、「やっくん」と書いておく
  3. 背番号があれば背番号だけ書く(あとでメンバー表みて正しく書ける)、背番号もなければ波線だけでOK
  4. とりあえず波線だけ書くとあとで人に聞ける

初心者はすばやく書けなくて当たり前ですから、鉛筆の走り書きでもあれば後でわかることが多いです。試合後に調べて正確に記入しなおすと、次からは意外と書けるようになったりします。

これが記入できるようになれば、全員の記録が正しく残されていき、子供たちも喜びますからゆっくり理解していきましょう。むずかしくはありませんので、ご安心ください。

目次

代打

試合中の打者に代打を告げられると、ベンチから代わりの選手が打席に入ります。その打席だけを出場ケースもありますが、少年野球は全員に守備機会を与えるために、そのまま守備につくことが多いです。

記号

代打はピンチヒッター(Pinch Hitter)で、PHと略されます。スコア上ですばやく書きたいので、よくHと記されます。

チームとして、あまりむずかしい書き方を使うより、かんたんな書き方のほうが少年野球ではオススメです。高校野球経験者がいるほど、多くの情報が入っているスコアになる傾向になりやすいですが、初心者も書けるようなわかりやすい記入方法がチームにとって後々助かることも多くなります。

記入方法

縦に波線をひき、H○○(選手名)を書きます。波線の右側が新しい選手の記録となり、打席が回ってきたら記入していきます。図はわかりやすく赤色で書いていますが、黒色で書きます。念のため、チームの記入方法をご確認ください。

代打の記録はこのようになります。一枚のページで一目でわかるようになっています。

代打のスコア記入例

上図のスコアで代打の部分をこまかく説明します。

  • 先発メンバーである、2番バッター山田くん(背番号1))で2回裏までセカンドの守備担当した
  • 木村くん(背番号15)が代打で打席にたつ縦に波線H木村と記入
  • メンバーの名前背番号を記入し、代打のHを記入する
  • もしも木村くんがそのままセカンドの守備についたら、Hのつぎに4を記入
保護者

ほかのチームは名前わからない…

イノアサ

名前がわからないときは、相手チームのことなので波線だけでよいです。代打があったことだけわかればよいでしょう

公式試合ならば背番号をササッと記入して、すきま時間にメンバー表で名前を確認して記入できますが、練習試合では背番号がないので「相手チームに代打があったこともしらなかった!」なんてこともよくあります。大丈夫です。

低学年のスコア練習で、自チームの高学年の子供たちの名前を把握していないこともあります。筆者は先輩のみなさんが下の名前で呼ぶので、そのまま書くことにしていました。また背番号がないときは番号は書きません。

高校野球のように相手チームを細かく分析することもないので、自チームの子供たちの成績を正確に記録することに注力しましょう。

代走

盗塁をねらいたいときなどに塁にいる選手にかわって、あらたにベンチから選手が塁につくことを言います。こちらも子供の出場機会のために、そのまま守備につくことが多くなります。

記号

代走はピンチランナー(Pinch Runner)で、PRと略されます。こちらもよくRと記されることが多いです。

記入方法

バッターが塁に出て、代走が送られるとその塁のスコアの位置に、波線Rを記入します。もしも二塁で代走ならば、二塁の位置のスコアに波線を書き入れます。

代走のスコア記入例

上図の代走部分のスコアの解説します。

  • 先発メンバーの2番バッター山田くんは背番号13でセカンド出場
  • 2回表の打席2番で山田くんはライトへヒットで1塁に出られた
  • 代走が送られ、1塁の部分に波線R森山と記入
  • メンバーの名前に森山くん、背番号14、代走のRを記入
  • もしもそのまま森山くんがセカンドの守備についたら、Rのつぎに4と記入

この代走についてもチームによって書き方がいろいろあり、筆者がよく見た2タイプの書き方を下図に表してしておきます。チームでご確認ください。

内波線と外波線の2つの代走の書き方

守備交代

むずかしくはありませんが、代打・代走よりは手が止まりやすいスコア記入です。講習会でもたくさんの質問があり、初心者ははじめはゆっくり理解されたほうがよい項目です。子供たちのたいせつな成績がほかの子供と間違わないようにがんばりましょう。

イノアサ

守備交代横波線を使います

二つのケースがあり、多くの初心者が混乱して記憶しやすいので、ここでは分けて説明します。これで理解しやすいと思います。

ベンチからの出場

まだ出場していない選手が、出場中の選手と交代するケースです。交代して一度ベンチに戻った選手は、再度登場ができません。

先攻ウェールズの3回表3番バッター河合くんのタイミングで、レフト守備についていたオリオンズの渡辺くんはベンチに戻り代わって野村くんがベンチから出てきてレフトの守備についた。

7(レフト)の守備に野村くんが入った

先攻のスコアで守備交代の書き方

どの回でレフトへ交代したのかがわかるように(3回など)

後攻の守備交代でスコア記入の仕方、名前の書き方
イノアサ

自チームの守備が交代すれば、自チームのスコアに名前を記入し、相手チームのスコアに波線を記入します。2枚にそれぞれ記入します。

このように2枚にわたって試合中に記入する忙しさがあります。またどの回で交代したのかがわかるように、名前の欄に(3回)などと記入します。

渡辺くんの打席記録2回裏(裏とは後攻)までであり、野村くんの打席記録3回裏からになります。守備の記録も同様に考えます。例えば、3回表の山田くん打席が終わるまでに7Eがあれば渡辺くんのエラーが記録され、3回表の河合くんの打席以降に7Eがあれば野村くんのエラーだとわかります。

守備選手の入れ替え

試合中に出場している選手同士の守備を入れ替えるケースです。

3回表の3番打者河合くんの打席のタイミングで、渡辺くんはキャッチャーくんはレフトへそれぞれ守備交代した。

交代したタイミングのところに横波線を記入し、交代した選手全員の名前も記入します。

代わったのは、守備だけなので、27が記入されるだけです

こちらも守備交代なので2枚にわたって記入します。そして自チームの打順のシートに戻ると、すでに先発メンバーとして名前が書かれています。そうです、代わったのは守備だけで、打順は代わらないのです。ここで守備交代の選手たちはそのままの打順で打席に入ることがおわかりでしょうか?

混乱しそうなところですが、理解さえしていれば、試合中に遭遇すると頭が整理されていきます。あせらなくても大丈夫です、慣れます。

投手交代

投手交代も守備交代と同じスコアの書き方です。投手も守備なので、守備同様の考え方で覚えていきます。すなわち2枚スコア記入になります。

記号

投手交代のタイミングで、P(ピッチャー)と横波線を用います。Pではなく1を使用するチームもあります。チームでご確認ください。

ここではPを用いて説明します。

記入方法

3回表河合くんの打順のときに、ピッチャーの山下くんから清水くんに交代告げられた。

横波線の下から新しいピッチャーの記録です

先発ピッチャーの山下くんは3回表の2番バッターまでの記録となります。その下にピッチャーの守備番号1を記入し、清水くんの名前と背番号1を記入します。

もしも打席途中のボール何球目かに守備や投手の交代があれば、ボールカウントの位置にも横波線を入れておきましょう。

まとめ

丸暗記ではむずかしいスコア記入になります。しかし案外ゆっくり理解すれば、簡単だとおわかりいただけたと思います。

筆者の覚え方は下のとおりです。代走の項目の記事に書いたように、内波線に2つの横波線(1塁と3塁代走のとき)が例外的にありますが、基本的に以下のように考えると覚えやすいと思います。

  • 攻撃側代打代走縦波線1枚スコア記入
  • 守備側守備交代投手交代横波線2枚スコア記入
イノアサ

攻撃側バットを立てて構えているので、縦波線とおぼえてはいかがでしょうか

はじめは波線が書けるだけでも大丈夫です。あとから正確に書きなおすことができますから、怖がらず練習してみてください。

初心者のころの筆者は高校野球やプロ野球を見ながらスコア練習するほうがやりやすかったです。

  • アナウンサーがしっかりと意味を伝えてくれる
  • 審判の判定もしっかり放送されます
  • 録画するとゆっくり書ける
  • エラーが少ないので、書きやすい
  • 答え合わせはできません。

このようにメリット・デメリットがありますが、多くの初心者はこの練習方法にトライして、「プロ野球ならなんとか書ける!」くらいになると練習試合でデビューしています。

ご参考までに、書きやすいリングつきのスコアブックを載せておきます。

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